インスリンとの違いは?マンジャロの特徴と糖尿病治療への効果

インスリンとの違いは?マンジャロの特徴と糖尿病治療への効果

2025/04/09

目次

・2型糖尿病の治療において、近年「マンジャロ(一般名:チルゼパチド)」という新しいタイプの注射薬が登場し、注目を集めています。
・一方で、糖尿病治療の基本として長く使われてきたのが「インスリン注射」です。
・「マンジャロとインスリンは何が違うの?」「自分にはどちらが合っているの?」「併用することもあるの?」といった疑問をお持ちの患者さんやご家族も多いのではないでしょうか。

あなたに必要なケアは?

マンジャロ vs インスリン 徹底比較

・2型糖尿病治療におけるマンジャロとインスリンについて、以下の点を中心に比較・解説していきます。

  • それぞれの薬の基本的な特徴と「効く仕組み(作用機序)」の違い
  • 血糖コントロールや体重への「効果」の違い
  • 「使い方(投与方法・頻度)」の違い
  • 「安全性(副作用・低血糖リスク)」の違い
  • 治療におけるそれぞれの「位置づけ」と使い分け
  • 併用療法や費用について

最適な治療法を見つけるために

・どちらの薬が優れているということではなく、それぞれの特徴を理解し、ご自身の病状やライフスタイルに合った治療法を医師と相談して選択することが重要です。
・この記事が、マンジャロとインスリンへの理解を深め、主治医とのコミュニケーションを円滑にするための一助となれば幸いです。


1. まずは基本から:「マンジャロ(チルゼパチド)」とは?

比較の前に、マンジャロの基本的な特徴をおさらいしましょう。

1.1. GIP/GLP-1受容体作動薬:インクレチン関連薬

・マンジャロ(チルゼパチド)は、「持続性GIP/GLP-1受容体作動薬」という新しい分類の薬です。
・食事を摂ると小腸から分泌される「インクレチン」というホルモン(GIPとGLP-1)の働きを助けます。
・主な作用は、血糖値が高い時に自分のすい臓からのインスリン分泌を促すこと、血糖値を上げるグルカゴンの分泌を抑えること、胃の動きを緩やかにすること、食欲を抑えることなどです。

1.2. 主な効果:血糖改善+体重減少

・2型糖尿病患者さんにおいて、優れた血糖コントロール改善効果が示されています。
・加えて、食欲抑制作用などにより、顕著な体重減少効果も認められているのが大きな特徴です。

1.3. 使い方:週1回の自己注射

・ペン型の注入器を用いて、週に1回、自分で皮下注射します。


2. 糖尿病治療の基本:「インスリン」とは?

次に、比較対象となるインスリンについて確認します。

2.1. 体内で作られるホルモン、その補充療法

・インスリンは、元々私たちのすい臓で作られているホルモンで、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませ、血糖値を下げる働きをしています。
・糖尿病(特に1型や進行した2型)では、インスリンの分泌が不足したり、効きが悪くなったりするため、注射によってインスリンそのものを体外から補うのがインスリン療法です。

2.2. 主な効果:直接的な血糖降下作用

・インスリン製剤は、血糖値に関わらず、直接的に血糖値を下げる強力な作用を持ちます。
・体が必要とするインスリンを的確に補充することで、良好な血糖コントロールを目指します。

2.3. 種類と使い方:超速効型から持効型まで、1日複数回の注射も

・インスリン製剤には、効果の発現時間や持続時間によって様々な種類があります(超速効型、速効型、中間型、持効型溶解、混合型など)。
・これらを組み合わせ、食事に合わせて毎食前に注射したり、1日1~2回基礎分泌を補う注射をしたりと、1日に複数回の注射が必要となることが多いです。インスリンポンプを使用する場合もあります。


3. 【徹底比較】マンジャロとインスリンの主な違い

ここからは、マンジャロとインスリンを様々な側面から具体的に比較していきます。

3.1. 1. 作用の仕組み(作用機序)の違い

  • マンジャロ: 自分の体にあるインクレチン(GIP/GLP-1)の働きを模倣・増強し、血糖値が高い時に「自分のインスリン分泌を促す」。間接的に血糖を調節。食欲抑制など他の作用も併せ持つ。
  • インスリン: 不足しているインスリンそのものを直接補充し、血糖値に関わらず血糖を細胞に取り込ませる。血糖降下に特化した作用。

3.2. 2. 血糖コントロールへの効果の違い

  • マンジャロ: 非常に強力な血糖降下作用(HbA1c低下作用)が臨床試験で示されている。
  • インスリン: 用量を適切に調整すれば、理論上どこまでも血糖値を下げることが可能。厳格なコントロールも目指せるが、調整が難しい側面も。

→どちらも血糖値を下げる効果は高いですが、アプローチが異なります。

3.3. 3. 体重への影響の違い【大きな相違点】

  • マンジャロ: 食欲抑制作用などにより、体重減少を促すことが多い。
  • インスリン: 血糖が効率よく利用・貯蔵されるため、体重増加をきたしやすい傾向がある。

→体重管理の観点からは、両者は逆の影響を持つことが多く、治療選択の重要な要素となります。

3.4. 4. 低血糖のリスクの違い【重要な相違点】

  • マンジャロ: 血糖値が高い時にインスリン分泌を促すため、単独使用時の低血糖リスクは比較的低いとされる。ただし、SU薬やインスリンと併用するとリスクは上昇。
  • インスリン: 血糖値に関わらず血糖を下げるため、低血糖のリスクが常につきまとう。食事量や運動量とのバランス、正確な自己注射・用量調節が不可欠。

→安全性、特に低血糖を避けたい場合には、マンジャロ(単独または低リスク薬との併用)にメリットがあります。

3.5. 5. 使い方(投与方法・頻度)の違い

  • マンジャロ: 週1回の自己注射。比較的シンプル。
  • インスリン: 種類によるが、1日1回~数回の自己注射が必要なことが多い。血糖測定と合わせた用量調整など、自己管理がより複雑になる場合がある。

→投与の簡便さではマンジャロに分があります。

3.6. 6. 主な副作用の違い

  • マンジャロ: 吐き気、下痢、便秘、食欲不振などの消化器症状が中心。まれに急性膵炎、胆嚢炎など。甲状腺髄様がんリスクへの注意喚起あり。
  • インスリン: 低血糖、体重増加が主なもの。注射部位の反応(発赤、腫れ、硬結など)。

→副作用の種類が異なります。どちらがより許容できるかは個人差があります。

3.7. 7. 適応となる病態の違い

  • マンジャロ: 2型糖尿病のみ(日本では2025年4月現在)。1型糖尿病には使えない。
  • インスリン: 1型糖尿病(必須)、2型糖尿病(進行期など)、妊娠糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシスなどの救急時など、適応範囲が広い。

→1型糖尿病の方にはインスリンが不可欠です。

【表1:マンジャロとインスリンの比較まとめ】

比較項目マンジャロ(チルゼパチド)インスリン製剤
分類GIP/GLP-1受容体作動薬(インクレチン関連薬)ホルモン補充(インスリン製剤)
作用機序血糖依存性に自身のインスリン分泌促進、グルカゴン抑制、食欲抑制など(間接的作用)血糖値を直接低下させる(直接的作用)
血糖降下効果非常に高い非常に高い(用量依存)
体重への影響減少傾向増加傾向
低血糖リスク(単独時)低い高い(常に注意が必要)
投与方法・頻度週1回 皮下注射1日1回~数回 皮下注射(種類による)
主な副作用消化器症状(吐き気、下痢等)低血糖、体重増加
主な適応(日本)2型糖尿病1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病など

4. マンジャロとインスリンの併用療法について

マンジャロとインスリンは、併用して使われることもあります。

4.1. 併用は可能か?

・はい、2型糖尿病の治療において、医師の厳格な管理のもとで併用されることがあります。

4.2. どのような場合に併用されるか?

・例えば、以下のようなケースで検討されます。

  • 持効型インスリン(基礎インスリン)だけでは血糖コントロールが不十分な場合。
  • インスリンの投与量を増やしたくない、あるいは減らしたい場合(特に体重増加が懸念される場合)。
  • 血糖コントロールと同時に体重管理も重要視される場合。

・マンジャロを追加することで、インスリンだけでは得られにくい体重減少効果や、より生理的な血糖調節を目指すことが目的とされます。

4.3. 併用時の注意点:低血糖リスクの増加

【最重要】マンジャロとインスリンを併用すると、低血糖のリスクが単独使用時よりも明らかに高まります。
・併用を開始する際には、多くの場合、インスリンの投与量を減量するなど、慎重な用量調整が必要です。
・患者さん自身も、血糖自己測定(SMBG)の頻度を増やす、低血糖の症状と対処法を確実に理解しておく、といった自己管理がより一層重要になります。


5. 治療法の選択:マンジャロ?インスリン?どちらを選ぶべきか

では、2型糖尿病の治療において、マンジャロとインスリンのどちらを選ぶべきなのでしょうか。

5.1. 一概に「どちらが良い」とは言えない理由

・マンジャロとインスリンは、作用機序も特徴も大きく異なるため、どちらが絶対的に優れているということはありません。
・最適な治療法は、患者さん一人ひとりの病状(HbA1cレベル、インスリン分泌能、合併症の有無)、年齢、体重、ライフスタイル、治療目標、そして薬に対する考え方(注射頻度、副作用への懸念など)によって異なります。

5.2. マンジャロが選択されやすいケース

  • 比較的早期の2型糖尿病で、経口薬だけではコントロール不十分な場合。
  • 肥満を合併しており、体重減少が強く望まれる場合。
  • 低血糖のリスクをできるだけ避けたい場合。
  • 週1回の注射という簡便さを希望する場合。
  • インスリン導入への抵抗感が強い場合。

5.3. インスリンが必要となる/選択されるケース

  • 1型糖尿病の場合(マンジャロは適応外)。
  • 2型糖尿病でも、血糖値が著しく高い、インスリン分泌能力がかなり低下していると判断される場合。
  • 妊娠中・授乳中、重症感染症、手術前後など。
  • マンジャロを含む他の非インスリン治療薬で効果が不十分な場合。
  • マンジャロが副作用などで使用できない場合。
  • (薬剤費のみで比較した場合)特定のインスリン製剤の方が安価になる可能性がある場合。

5.4. 最終的な治療選択は医師との相談で

・最終的にどの治療法を選択するかは、必ず主治医と十分に話し合って決める必要があります。
・ご自身の希望(体重を減らしたい、注射は少ない方がいいなど)を伝えつつ、医師の専門的な判断(病状評価、各薬剤のリスク・ベネフィット評価)に基づき、納得のいく治療法を選択することが大切です。


6. 費用面での比較:マンジャロ vs インスリン

治療選択において、費用も重要な要素です。ただし、どちらも保険適用(2型糖尿病治療の場合)となるため、単純比較は難しい面があります。

6.1. 保険適用下での自己負担額

・マンジャロもインスリンも、医師が2型糖尿病治療に必要と判断すれば健康保険が適用され、自己負担は原則1割~3割です。

6.2. マンジャロの費用感

・比較的新しい薬であり、薬価はやや高めです。用量によって費用は変動しますが、月々の薬剤費の自己負担額(3割負担)は、維持量(5mg~)で1万円を超えることが多いです。(別途、診察料・検査料などが必要)

6.3. インスリンの費用感

・インスリンは種類(ヒトインスリンかアナログか等)、投与量、使用する注入器(ペン型か、バイアル+シリンジか、ポンプか)によって費用が大きく異なります。
・安価な製剤もありますが、新しいタイプのインスリンや高用量が必要な場合、インスリンポンプを使用する場合などは、マンジャロと同等かそれ以上に高額になることもあります。
・また、血糖測定器のセンサーや針、消毒綿などの関連費用も考慮する必要があります。

6.4. 総合的なコスト考慮

・単純な薬剤費だけでなく、注射の頻度や自己管理の手間、低血糖管理の必要性、体重変化による他の健康への影響、合併症予防効果なども含めた、総合的なコスト(費用対効果)を考慮する必要があります。
・具体的な費用については、主治医や薬剤師に確認するのが最も確実です。


【まとめ】それぞれの特徴を理解し、最適な糖尿病治療を

マンジャロ(チルゼパチド)とインスリンは、どちらも2型糖尿病治療における有効な注射薬ですが、その作用メカニズムと特徴は大きく異なります。

【マンジャロの特徴】

  • GIP/GLP-1に作用し、血糖値に応じて自身のインスリン分泌を促す。
  • 体重減少効果が期待できる。
  • 単独使用時の低血糖リスクが比較的低い。
  • 週1回の注射で済む。
  • 主な副作用は消化器症状。
  • 2型糖尿病のみに適応。

【インスリンの特徴】

  • インスリンそのものを補充し、直接的に血糖値を下げる。
  • 体重増加をきたしやすい。
  • 低血糖のリスクが常に伴う。
  • 1日1回~複数回の注射が必要なことが多い。
  • 主な副作用は低血糖、体重増加。
  • 1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病など適応範囲が広い。

どちらの治療法がご自身に適しているかは、病状、体重、ライフスタイル、低血糖への懸念、注射への抵抗感など、様々な要因を考慮して、必ず医師と相談して決定する必要があります。場合によっては、両者を併用することも有効な選択肢となり得ます。

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